マチネタ
- 109号:マチネタvol.51
- 発行日:2024年07月31日
今回は栃木県佐野市の出流原弁天池を紹介します。
出流原弁天池
出流原弁天池は、栃木県佐野市出流原町にある池で、古生層石灰岩の亀裂から湧きだした地下水によって形成されています。透明度の高い水質が特徴で、この池は、昭和31年(1956)に栃木県指定天然記念物に指定されています。池を囲む青々とした木々が反射するほどの美しい水面と、色鮮やかな鯉が宙を舞っているような幻想的な世界が多くの人を魅了します。
水源は佐野市の北域にある後山で、秩父古生層の石灰石で形成された鍾乳洞から湧き出しています。安定した水温と湧水量を誇るこの水源は昭和60年(1985)に出流原弁天池湧水として名水百選に選定され、水質・水量は、選定当時とほぼ変わらず、良好な状態を保っています。流出した水は料亭の庭の池や養魚場、公園、そして下流では灌漑用水に利用されるなどしています。


出流原弁天池のすぐ近くには三層桜舞台造りの弁天堂が特徴の磯山辨財天があり、社殿へ続く楼門が幻想的な雰囲気を漂わせています。階段を上った先にある本堂からは、絶景を見渡すことができます。


この他、佐野名物のいもフライを販売している売店や、湧き水を加温した赤見温泉を使用した入浴施設、フィッシングパークなどもあり、景色以外の楽しみ方も揃った観光地として多くの方が訪れます。


出流原弁天池(いずるはらべんてんいけ)
住所:栃木県佐野市出流原町1117