当院の診療科を紹介します。
主な呼吸器疾患である肺癌等の悪性疾患、肺炎、結核、肺真菌症等の呼吸器感染症、肺気腫(COPD)、喘息等の閉塞性肺疾患、間質性肺炎、サルコイドーシス等のびまん性肺疾患、気胸、睡眠時無呼吸症候群等、年間入院症例は1000例にも及んでいます。
高齢化が進む現代社会では、生涯でがんに罹患する確率は男性65%、女性50%、日本人の2人に1人はがんになる時代です。このうち肺がんになるのは、男性では10人に1人、女性では20人に1人という計算になります。(2017年のデータに基づく)
当科に入院される肺癌症例も年々増えており、2015年度頃より年間入院肺癌症例数が常に300例を超え、これは地域のがんセンター病院にも匹敵する症例の数です。近年、肺癌治療は目覚ましく進歩し、従来の細胞障害性抗癌剤に加え、分子標的薬、免疫治療など新たな治療選択肢が増え、治療成績も良くなってきています。当科では診断から治療まで丁寧に説明し、治療を受けられる患者様、ご家族と一緒に治療方針を決め、癌による疼痛コントロールを図り、なるべくご本人の元の生活スタイルを維持しながら、入院あるいは外来で治療を受けて頂けるように努めています。なお、当院に呼吸器外科の常勤医が不在のため、手術適応のある患者様については診断後、速やかに専門施設に紹介しています。当院には筑波大学附属病院から呼吸器外科医が外来診療を担当しており、大学病院と密に連携を取り、手術後、当院に戻ってきて頂き、当科で術後補助化学療法を行うことも可能です。
肺炎は常に死因順位の上位に位置し、高齢になるにつれて割合が増えています。抗菌薬による肺炎の治療はもちろんのこと、なぜ肺炎になったか、その原因についても検討し、改善を図ります。たとえば誤嚥が原因であれば、口腔内の清潔を保つことやむせないようにすること等の工夫が必要です。リハビリテーション科と連携しながら、薬物治療以外にも肺炎を予防する方法を模索します。
喘息、COPDについても年々増えており、長引く咳の実に半数以上が喘息やCOPDが原因であると報告されています。当科ではガイドラインに沿って治療を行い、緊急時の入院加療についても救急診療科を中心に院内各科とタイアップして24時間体制で対応しています。
一部難病にも指定されている間質性肺炎も決して珍しい病気ではありません。患者様の全身状態を勘案し、可能な範囲内で原因を突き詰め、積極的に気管支肺胞洗浄や肺組織生検を行い、適切な治療方針を決めていきます。また、様々な慢性呼吸器疾患が原因で慢性呼吸不全となり、息切れを悩む患者様には在宅酸素療法や鼻マスクによる非侵襲的陽圧人工呼吸器を導入することがあります。症状が緩和されることでより活動的になり、筋力の維持、増強にもつながり、より元気に日常生活を送ることができます。
県境に位置する当院は、医療圏内に呼吸器専門医を擁する大きな総合病院はなく、急性期から慢性期まで、様々な患者様が集まってきます。私たちは日々責任を感じながらもこの地域の呼吸器疾患診療を担っていると自負しております。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | ||||||
午前 | 午後 | 午前 | 午後 | 午前 | 午後 | 午前 | 午後 | 午前 | 午後 | 午前 | |
野村 | 〇 | 〇 | 予約 | 交代制 | |||||||
松村 | 〇 | 予約 | 〇 | 交代制 | |||||||
林 | 〇 | 〇 | 交代制 | ||||||||
櫻井 | 〇 | 〇 | 交代制 | ||||||||
秋山 | 〇 | 〇 | 交代制 |