腎臓内科 部長・臨床研修責任者
筑波大学卒業 / 茨城県出身
「当院で2年間の初期研修が終わったら、どんな患者さまが来ても対応できる医師になれるはず。そのためにとことん自主性を重んじる研修を行っています」
臨床研修の責任者である飯塚。その言葉は、茨城西南医療センター病院の考える育成方針そのものである。
飯塚のあげたキーワードである「自主性」とは、具体的にはどういうことだろうか。
「選択肢の幅が広いんです。筑波大学付属病院をはじめとして5つの病院と連携しており、仮に自分の学びたい診療科の研修が当院で行われていない場合でも、それらの病院で研修を受けることができます。その選択は本人の自由意志に任されています」
初期研修医としてがむしゃらに歩むうち、あるとき、ふっと自分の進みたい道が見えてくるものだ。そのとき、目の前には膨大な選択肢が用意されていることに気がつくだろう。それを阻むものは何もない。
「阻むものがないのは、例えば”こういう手技をやりたい” “こういう手術に参加したい”と思ったときも同様です。実際、2年目の研修医が2ヵ月で30例の手術を行うなど、やる気さえあれば、いくらでも挑戦できます」
やりたいことができる。進みたい道を選べる。それが可能なのも、茨城西南医療センターが約350床の”ほどよい大きさ”だからだ。この規模なのに三次救急医療機関であるから、初期研修医であろうとも、ウォークインから重篤な患者さままで、あらゆるケースと向き合うことができるのである。
「救急車で運ばれてきた重症の患者さまを前にして緊張するでしょうし、心の高ぶりもあるでしょう。若いうちからその経験を重ねることで医師として磨かれるし、メンタルも鍛えられる。それが”自信”につながるのです」
救命救急センター併設として最も小さい病院だからこそ、大きなチャレンジができるし、得られる経験も大きいわけだ。そして全員が顔見知りという距離感ゆえに、コメディカルも含めて、誰もが研修医を見守ってくれている。そんな温かさも大きい。
「主体的に何かをつかみ取って欲しい。目的意識が大きいほど、得られるものも大きいはずです」
すべては医師として大きく育って欲しいから。飯塚のメッセージはそこに尽きる。